BP、エクセロン、NEC、ロスアンゼルス港湾局、テレダイン・コントロール、カリフォルニア大学SF校がPREDIXを導入
- GEはPREDIXアプリケーションおよびサービスを組み合わせたPREDIX Systemを新たにリリース
- ビット・ストュー・システムズ（Bit Stew Systems）買収により、産業用アプリケーションのデータ取得が効率的に
- ワイズアイオー（Wise.io）買収により、PREDIXの機械学習およびデータサイエンス機能が強化され、精緻なデジタル・ツインの開発が可能に
- サービスマックス（ServiceMax）買収によりサービス変革を促進し、買収したメリディアム（Meridium）により、アセットパフォーマンスマネジメント（以下APM）アプリ開発をリード
- 産業用アプリ開発を加速する独立系ソフトウェアベンダー向けプログラムを拡張し、現在PREDIX開発者は19,000人超に
- 2016年におけるデジタル関連の売上は70億ドルを超え、25%強の成長の見込み
- 工場のデジタル化（デジタルスレッド）を活用した生産量が6億ドルを超え、2017年に向かってさらに加速
※本内容は2016年11月15日(米国時間) に発表されたリリース抄訳です。
サンフランシスコ - 2016年11月15日-GE主催の「マインズ&マシーン」イベント（Minds + Machines2016）において、GE (NYSE: GE) は、インダストリアル・インターネットのオペレーティングシステムであるPREDIX（プレディックス）導入を促進する新製品、企業買収、パートナープログラムを発表しました。プラットフォームの強化、買収、新規ISVパートナープログラムは、PREDIXテクノロジーの積み重ねをさらに拡張し、企業は、生産性を高める戦略的なデジタル変革をより容易に行うことができます。2016年においては、GEのソフトウェアソリューション関連の受注は70億ドルを超え、25%強の成長見込みであり、GEは世界で最も急成長しているデジタル・インダストリアル・カンパニーとなりました。GE社内でPREDIXの強みを実践しながら、工場のブリリアント化、すなわち「デジタルスレッド」を活用した自社生産額は6億ドルを超え、2017年には加速される見込みです。
GEのチーフデジタルオフィサーであり、GE デジタルのCEOであるBill Ruh（ビル・ルー）は、次のように述べました。「この産業は今、好機を迎えています。インダストリアル・インターネットを通じて、GE内においても、そして私たちのお客様に対して生産性の向上を提供してきました。より専門的な機械学習の技術を備え、ネットワーク化された産業機器は私たちが今まで見てきたどれよりも強力に進化を遂げています。PREDIXプラットフォームと私たちのパートナーにおける戦略的投資は、インダストリアル企業を引き続き魅了し続け、お客様がデジタル・インダストリアル・トランスフォーメーションへ乗り出すために必要なツールを提供するのです。」
PREDIXのエッジからクラウドへの拡張
GEが2016年の初めに、このプラットフォームをグローバルに公開した後、今日19,000人を超える開発者がPREDIXアプリの開発に取り組んでいます。本年末までには、このプラットフォームに取り組む開発者は20,000人になるとGEは予測しています。
クラウド技術は、インダストリアル・インターネットのビジョンを実現し、大量のデータを費用対効果良く保管し処理を可能にするために重要な役割を担っています。しかしながら、クラウドは短い待ち時間を要することがよくあります。データをクラウドへ送信し、それをまたエッジ機器へ戻すことは、リアルタイムな意思決定には非効率的であり、お客様のアセットと経営の最適化機能を制限します。そこでデバイスもしくは機械の解析をエッジ側で行う機能が必要とされています。
そこで、GEはPREDIX System?を発表しました。これは、すべての機器をインテリジェントなアセットにし、産業インフラおよび経営のすべての部分に可視性、制御、解析についての見識をもたらすように設計されたソフトウェアアーキテクチャおよびサービスです。この新しいPREDIX Systemは、センサーや制御器からゲートウェイ、サーバー機器、クラウドまで、様々なオペレーティングシステム、デバイスなどで稼働させることができ、PREDIXをインダストリアル・インターネットのための分散型システムにし、完全な「エッジからクラウド」の製品を提供します。
この戦略は、GEのエッジ製品へのアプローチを強化し、GE のIICS（インダストリアル・インターネット制御システム）のコンポーネントであるField Agentのような、その他のGEデバイスを組み込みます。IICSは、何千もの産業機械や機器をクラウドへ迅速に、確実に、そして安全に接続し、エッジ側での計算力を標準制御システムの100倍にします。
プラットフォームの更新に加え、GEはまた、インダストリアル・インターネット向けに設計した新規のPREDIXベースのソリューションも発表しました。
- Current Powered by GEが、照明、HVAC、その他のシステムにわたるエネルギー使用および経営的に効率的な使用を分析し、最適化するために設計されたデジタル電力管理のための新しいソリューションを紹介。レストラン、小売り、商用ビジネスが、電力などのエネルギーをいつ、どこで使用しているかを正確にリアルタイムで確認するために、このソリューションを使用しています。強力なソフトウェアで、過去についてだけでなく、予測や規範的な分析も可能となります。McDonald’s、Simon Property Groupなどのお客様がすでにこのツールを使用しています。
- GEエナジーコネクションはDigital Substationを公開しました。これは、GEのアセットパフォーマンスマネジメント（APM）ソフトウェアの維持管理最適化の利点を系統へ広げます。発電されたすべての電気の8％が、供給網が足りないために、お客様に届いていません。GEのDigital Substationは、電力供給網の信頼性を強化し、アセットの全体的な使用を最適化するために設計されています。
- GEヘルスケアは、深層学習、協同、解析における重要なパートナーシップを含め、「ヘルスクラウド」のパートナーシップを拡張しました。クラウドを利用することで患者の診断結果に対し、革新的な放射線医学を切り開くために臨床上のフィードバックをおこなうことができます。GEヘルスクラウドは臨床結果と生産性を改善し、新しい収入への流れを開きます。
- GE オイル&ガスは、新規のAPMソリューションである腐食予測管理を始めました。これは、管の状態についての継続的な検査データとクラウドベースの分析を提供し、事業者が腐食関係のリスクを管理し、稼働時間を改善し、経営の全体的な費用を最小限にする支援を行います。腐食予測管理は、GEのRightrax PM超音波センサーとPREDIXオペレーティングシステムを結びつけ、「デジタル検査」を可能にします。
- GEパワーは、ガス火力、石炭火力、原子力発電所のための新規のデジタル・パワー・プラント・ソフトウェアをリリースしました。この新たなソフトウェアは、お客様が予期しないダウンタイムを最大5%削減し、誤判定警告を最大75%削減し、運営および維持管理費用を最大25%削減するための支援を行います。また、発電事業者へ、正確でタイムリーな発電所の運用キャパシティ情報を提供するソフトウェアを含み、電力小売事業社は、この情報を収入増加のために利用することができます。
- GE リニューアブルエナジーは、「デジタル・ハイドロ・プラント」ソリューションを発表しました。これは、ソフトウェアとハードウェアの両方のソリューションを組み合わせるアプリケーションのセットであり、水力発電事業者が、プラントの寿命期間にわたってアセットを最大限に活用することをグローバルで支援するように設計されています。デジタル・ハイドロ・プラントは、GEのデジタル・ウィンド・ファーム、ガス火力と石炭火力のためのデジタル・パワー・プラントを補完し、維持管理費の最大10%の削減、プラント可用性の1%の増加、収入の最大3%の増加を目標として、発電の信頼性、効率性、サイバーセキュリティ、収益性を強化します。
BIT STEW SYSTEMSおよびWISE.IOの買収でインダストリアル・デジタル・トランスフォーメーションを加速
GE デジタルは、データインテリジェンス機能をPREDIXおよびインダストリアル向けソリューションへ取り込むために、ビット・ステューシステムズ（Bit Stew Systems）を買収したことを発表しました。Bit Stewは、機械学習およびAI（人工知能）機能を適用して、データモデリング、マッピング、取り込み処理を自動化し、ブリティッシュ・コロンビア・ハイドロ（BC Hydro）、Pacific Gas & Electric、Scottish & Southern Energyなどのお客様のために上市までの時間を短縮させます。この買収により、GE デジタルは、大量のデータを、エッジもしくはデータ発生源であるアセット側で、効率的にデータ処理するソリューションを提供することができます。
Bit StewのテクノロジーとPREDIXプラットフォームを統合することで、データをエッジからクラウドへ移動している間に統合する機能が改善され、エッジから来るデータの活用を可能にします。この機能は、お客様へ効率的に大量のデータを整理するソリューションを提供し、インダストリアル・インターネットの価値の実現をより早く可能にします。
GE デジタルはまた、機械学習およびインテリジェントシステムのリーディング企業であるワイズ・アイオー（Wise.io）を買収しました。この買収により、GE デジタルは、高度な機械学習およびPREDIXプラットフォームでのデータサイエンス製品の開発をさらに加速させることができます。Wise.ioチームはGEの機械学習の積み重ねを深化させ、その機械学習製品を開発するためにGEのバーティカルな市場において革新的なソリューションを広めるでしょう。現在、Wise.ioのお客様はPinterest、Twilio、Thumbtackなどです。
インダストリアルな機械学習は、GEの規模拡大が可能なデジタル・ツインのソリューション開発およびデータを重視するインダストリアル向けコンピューティングにとって重要です。PREDIXで稼働するデジタル・ツインは、航空機エンジン、風力タービン、電力発電所全体などの産業アセットの仮想ツインです。ツインは継続的にデータを物理的および仮想化センサーから収集し、性能および動作についての見識を得、データを分析するための高度な機械学習技術に依存します。GE デジタルの既存のデータサイエンス機能および産業内アセットの大量のポートフォリオと組み合わされて、Wise.ioの専門的な機械学習技術は、GEのデジタル・ツイン技術を進化させ、インダストリアル分野における機械学習のリーダーとしての役割を深めることでしょう。
さらに、GEは、クラウドベースのフィールドサービス管理ソリューションのリーダーであるサービスマックス（ServiceMax）を買収し、GE デジタルのお客様は、迅速にアセットからより大きい生産性を得て、フィールドサービス処理のより大きな効率化施策を見つけることができるようになりました。デジタル産業分野におけるこれまでのGEの買収にはメリディウム（Meridium）およびワールドテック（Wurldtech）が含まれます。
デジタル・インダストリアル・エコシステムの成長
インダストリアル・インターネットのための製品およびサービスの広がりは、デジタルなインダストリアル・エコシステムの成長に貢献するグローバルビジネス増加を意味します。
GEはまた、ISV（独立系ソフトウェアベンダー）専用のプログラムを発表しました。これは、インダストリアル向けソリューションの開発を広め、PREDIXプラットフォームの利用を広めることを目的としています。これらのパートナーシップを介して、GEは、その産業での経験を共有し、維持管理、コンテンツ開発、資産管理などの産業内での運用の様々なコンポーネントを拡張するための新たな産業用アプリケーションのための構成用ブロックとしてPREDIXをパートナーが使用することを可能にします。最終的に、お客様はこれらの新規ソリューションへのアクセスが容易になり、クラウドにより、結果をより迅速に出すことが可能になります。
プラットフォームPREDIXの発展にはISVの協力は必要不可欠です。新たなISVパートナー企業は、Box、Decisyon App Composer、Entercoms、Ericsson、Mobideo、Nurego、OAG Analytics、Pitney Bowes、Splunkなどです。2016年2月に発足したGE デジタルアライアンスプログラムには、AT&T、EY、Intel、Microsoft、Tata Consultancy Services (TCS)などの主な企業を含む、世界中の270を超えるパートナーが現在参加しています。
デジタル・インダストリアル・エコシステムをさらに広げるために、GE デジタルは、カリフォルニアのサンラモンにある拠点に加え、2016年に、パリと上海へ2つのファウンドリーを開きました。これらのファウンドリーは、グローバルなネットワークに基づき、GE デジタルがインダストリアル・インターネットのスタートアップ企業を集め、新規アプリケーション開発においてお客様と協力し、GEのエコシステムの拡張と推進を行います。
GE デジタルは米国でも積極的な展開を行っており、アトランタ、マイアミ、プロビデンスに、テクノロジーハブ、グローバルIT運営、アプリケーション開発センターとして役目を果たす新たなIT開発拠点を開設しました。GE デジタルはまた、急成長している組織のために、サンラモンの本部を350,000スクエアフィートに拡張予定です。GE デジタルは、2020年までに11のファウンドリーと6か所のセンターを追加することで、グローバルなネットワークを確立します。
PREDIXアプリケーションおよびサービスのお客様による採用
PREDIXは、オペレーションを改善し、生産性を増加させ、新たなビジネスを作るために、データ分析を可能にする産業用アプリケーションエコノミーの基盤です。インダストリアル・インターネット製品は、すでに、GEのサービスを拡大させ、オーガニックな成長を推し進めています。新規のパートナーシップは、2250億ドルの産業向けソフトウェア市場においてGEの立場を強化するために役立っています。
以下のようなエネルギー、ヘルスケア、トランスポーテーション事業などのお客様の間で、インダストリアル・インターネットテクノロジーおよびソリューションの導入が行われています。
- BPおよびGE Oil & Gas両社は、BPの石油およびガス生産運用の効率性、信頼性、安全性を改善するために設計された新たなデジタルソリューションであるPOA（プラントオペレーションアドバイザー）を発表しました。このプラントオペレーションアドバイザーは、すでにメキシコ湾にあるBPのプラットフォームの性能管理を支援しており、この試験運用が成功すれば、世界中に広がるBPの他の施設に来年配備される予定です。このグローバルへの導入は、GEのPREDIXを利用したアセットパフォーマンスマネジメント（APM）テクノロジーの現在までの最も大規模な採用になることが期待されます。
- Fortune 100に入るエネルギー企業であるExelonは、デジタルトランスフォーメーションを加速させるために、GEのPREDIXを選択しました。Exelonは、総発電容量33GWにもおよぶ原子力、水力、風力、太陽光、天然ガス発電プラントすべてにGE のPREDIXソリューションを導入し、エンタープライズ・ソフトウェアライセンスを取得した初めてのGEの電力会社です。今後、ExelonとGEはPREDIXプラットフォームを利用した次世代SaaSアプリケーションを構築するために協力して開発します。
- NECは、そのグローバルなサプライチェーン改善プロジェクトの一部として、PREDIXプラットフォームを導入するためにGE デジタルと共同研究しています。PREDIXの利用を介して、NECは、オペレーションコスト削減のために、サプライチェーンと工場運営を最適化させます。
- 米国の最も大きな港であるPort of Los AngelesとGE Transportationが、貨物の出荷データがデジタル化され、安全かつ共有可能なパイロットポータルを始めようとしています。顧客が必要なものを必要なときに取得できるよう、小売り在庫の何百万もの出荷コンテナが港から市場へ効率的に移動することを確実にするために、重要な出荷データがデジタル化され、サプライチェーンの関係者の間で共有されます。
- 無線データ取得および管理テクノロジーの世界的なリーディングプロバイダーであるTeledyne ControlsとGE アビエーションが戦略的なパートナーシップを発表しました。ここでは、顧客により効果的な航空機エンジンの維持管理運営を提供するために、PREDIXプラットフォームとTeledyneの GroundLink? テクノロジーを使用して航空機エンジンの健全性監視を変換し、そのデータおよび解析を連続的な飛行データに適用します。
- カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のCenter for Digital Health InnovationとGE ヘルスケアがパートナーシップを発表しました。このパートナーシップのもと、複数の病気、障害、臨床手順を示すため、アルゴリズムベースのアプリケーション・ライブラリーが作成されます。このアプリケーションが、GE Health CloudおよびGEの画像診断機器を介して世界中に導入され、UCSFの臨床、科学、技術の専門家へのアクセスを広げ、世界中の臨床医に対してGEのメディカルテクノロジーおよびサービスの能力を拡張します。
PREDIXの採用が広がるなかで、新しいマイクロサービスによって、アプリケーションとサービス開発がさらに加速します。今日、100を超える産業向けアプリケーションがPREDIX上で稼働しています。
Minds + Machinesについて
米国サンフランシスコでおこなわれる「Minds + Machines（マインズアンドマシン）」イベントは開催から5回目を迎えました。2016年のチタンスポンサーには、Accenture、Deloitte、DOMO、Genpact、Hewlett Packard Enterprise、Intel、Microsoft、Tata Consultancy Servicesが含まれます。プラチナスポンサーは、AT&T、Capgemini、EY、PTC、PwCです。
GEについて
GEは「デジタル・インダストリアル・カンパニー」です。ネットワーク化され、レスポンスと予知能力に優れた、ソフトウェア融合型の産業機器とソリューションによって各産業の新たな時代を切り拓きます。GEは全組織で知識と経験を共有する取り組み「GE Store」を通じて、テクノロジーのみならずマーケットや仕組み、インテリジェンスを地域や事業部門を超えて活用することで、さらなるイノベーションを推進します。すぐれた技術、サービス、人材とグローバルな事業規模を携え、産業の未来を拓くリーダーとして、GEはお客さまによりよい成果をお届けします。詳しくは、こちらをご覧ください。